もちろん、こうした行動目的を紙に書き出すことは大切な第一歩ですが、それだけでは子どもの行動は変わりません。子どもの行動を変えるためには、望ましい行動が強化されるように環境を整備することです。

 PBISでは、環境を整備するために様々な方法をとります。たとえば、新入生全員に対するガイダンスでは、学校の各場面で期待される行動について、次のようなトレーニングが実施されます。

(1)まず、言葉で説明して、
(2)教師が模範を示し、
(3)子どもにやってみさせ、
(4)うまくできたら誉め、
(5)うまくできなかったら、どこがうまくないか説明してもう一度やらせ、
(6)期待される行動を自分ですらすらできるまで繰り返して練習させる。

 他にも、子どもが望ましい行動に従事するのを継続的に動機づけるために、子どもが望ましい行動をしているのを見たら、教師はそれを当たり前のこととして無視せず、言葉やシールで誉めるようにします。

 学校によっては、一日最低3枚はシールを配ること、と教師側に義務づけることもあります。当たり前のことを誉めるのは、なかなか難しいことです。言葉だけで誉めるようにすると、すぐに忘れがちです。シールを使うことは、子どもにとって教師から認められたことがはっきりするだけでなく、教師にとって子どもを誉めることを忘れなくするという働きがあるのです。

 PBSIの学校全体による生活指導では、「校則」の見直しと、それに沿った一貫した指導を重視します。このとき、特に、問題行動の予防的介入から考えると、校則を破った子どもを罰するだけでなく、校則を守っている子どもを認めて、できるだけ頻繁に誉めることが重要になります。ここが、従来の校則の使い方(特に日本の学校の)とは、大きく異なる点と考えられます。

問題行動に学校全体で取り組むために
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